◎巻き肩(まきがた)のデメリットと改善プロセスについて。
- shige711routing
- 5月1日
- 読了時間: 3分
●最近、巻き肩の方が多い且つ改善に向かったはずなのに、しばらくすると元に戻る傾向があります。
巻き肩のデメリットとパーソナルトレーニングによる改善プロセスは??
トレーニングプログラムの観点から考察します。
巻き肩(まきがた)は、肩が前方に巻き込まれるような姿勢不良の一種で、その一因はスマートフォンやPC作業など長時間の前傾姿勢によって引き起こされるようです。
以下に、巻肩によるデメリットと、それを改善するためのパーソナルトレーニングにおける改善プロセスをトレーニングプログラムの観点から説明します。
◎巻き肩のデメリット
姿勢の悪化
猫背とセットになりやすく、全体的な姿勢が崩れる。
肩こり・首こり
僧帽筋上部などへの過負荷が増す。
呼吸が浅くなる
胸郭が圧迫され、肺が広がりにくくなる。
スポーツパフォーマンスの低下
肩関節の可動域が狭まり、動作範囲が制限される。
見た目の印象が悪くなる
自信がなさそう、疲れて見えるなど。
◎パーソナルトレーニングにおける改善プロセス
巻肩の改善は以下の3ステップで構成されます:
① アセスメント(評価)
姿勢チェック(側面・正面・背面)
肩関節の可動域テスト(肩屈曲・外旋など)
筋力バランスの評価(前鋸筋・僧帽筋下部・広背筋・胸筋など)
② 可動域・柔軟性の改善(モビリティ&ストレッチ)
目的:短縮している筋肉をリリース・伸張する
主な部位とアプローチ:
大胸筋・小胸筋のストレッチ
ワールドグレイストレッチやドア枠ストレッチ
広背筋のリリース
フォームローラーやボールで筋膜リリース
肩甲下筋のモビリティ
肩甲骨のスライド・回旋運動
③ 筋力バランスの再構築(アクティベーション&トレーニング)
目的:弱化した筋肉を活性化し、正しい姿勢を支える力を養う
鍛えるべき筋肉:
前鋸筋
スカプション+バンドリーチ、プランクでの押し出し動作
僧帽筋中部・下部
Y・T・Wエクササイズ(スーパーマン姿勢で実施)
フェイスプル
菱形筋・肩甲骨内転筋群
チューブローイング、TRXローなど
体幹・骨盤安定性の強化
デッドバグ、バードドッグなどの抗伸展系トレーニング
●その他、ラットプルダウンやバックショルダープレスで正しい角度で押す、引くという動作で筋肉を刺激する。
場合によっては、ゴム、バンドなどを活用する。
④ 統合(姿勢保持の運動学習)
姿勢保持トレーニング
壁立ち姿勢練習、立位での肩甲骨の正しい位置の保持
日常動作への落とし込み
座り方、歩行姿勢、デスク環境の改善
トレーニングプログラム構成例(週2回/60分)
フェーズ | 時間 | 内容 |
ウォームアップ | 10分 | 呼吸エクササイズ、肩甲骨モビリティ |
モビリティ&ストレッチ | 15分 | 胸筋ストレッチ、フォームローリング |
アクティベーション | 10分 | スカプション、Y・T・W |
筋力トレーニング | 20分 | フェイスプル、ロー、体幹強化 |
姿勢再教育 | 5分 | 壁立ち、歩行練習 |


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